サハラ砂漠より南のアフリカにすむ肉食動物です。淡い毛に暗い斑点があり、丸い耳と肩から腰へ下がる背中が目立ちます。
前足が後ろ足より長く、首と頭はがっしりしています。年をとると斑点が薄くなることがあります。
ブチハイエナの子どもは、成長して巣を離れたあとも、母親がよく一緒にいる相手と関わりやすい傾向があります。母子が一緒に過ごす機会が減っても、仲間とのつながりの似た形は数年間続きます。母親から受け継ぐものには、群れの中で誰と過ごすかという、暮らしのつながりもあります。
二〇二一年の原著は、二十七年間に集めた七万三千七百六十七件の社会行動の観察を使いました。二頭が一年のうちにどれだけ一緒に見つかったかをもとに、母親と子どもそれぞれの仲間との関係を比べています。母親が子どもの巣立ち前に持っていた関係も、翌年の子どもの関係を予測しました。
その似方は、オスでは巣を離れてから最初の四年、メスでは六年にわたり残りました。母親の順位が高いほど関係が似る傾向も、二年目以降に表れました。著者らは、こうした母子を通じた関係の受け継ぎが、群れ全体のつながりを形づくると考えています。一方、順位の低い母親の子どもには、母親より仲間との関わりが強くなる傾向もありました。
絶滅のおそれの評価は、まだ掲載していません。
家畜への被害を減らすことは、ブチハイエナと人との対立を抑える課題です。ケニア中央部で二〇一八年九月~二〇一九年五月に十二か所の家畜囲いを調べた研究では、本種が近づいた千五十二件の出来事に対し、確認された襲撃は五件でした。著者らは、囲いの近くで食べ残しなどに引き寄せられる機会を減らすため、ごみの管理を改善し、家畜を解体する場所を囲いから離して管理する対策を提言しています。