記載されたメスは、頭から胸をおおう部分が赤茶色です。
腹部の背中側は茶色がかった灰色で、中央にいくつかの山形模様があります。
Selenops malinalxochitlの名前の基準となったメスは、頭と胸を覆う部分の幅が5.75ミリメートル、前後の長さが4.73ミリメートルあります。前後に長い形より、横幅が広い姿です。いちばん前の脚は14.75ミリメートルで、二番目と三番目の脚より短くなっています。腹部も、長さ4.60ミリメートルに対して幅が5.50ミリメートルあります。
種の名前の基準になったこのメスは、2005年五月二十九日、プエブラ州サポティトラン・デ・ラス・サリナスの岩の下で得られました。2011年の研究では、モレロス州クエルナバカのメスの標本について、1953年にSelenops gracilisとされていた同定も再検討されています。この古いメスの記録は、本種のものとして整理されました。研究者は、メスの生殖器の内側にある管の枝分かれや、その上を覆うひだの形を、種を分ける特徴として示しています。岩の下で得られた新しい標本と、以前から保存された標本が、一つの種の特徴を結び付けています。
絶滅のおそれの評価は、まだ掲載していません。
本種の基準標本が得られたサポティトラン・サリナスでは、地域共同体がエリア・ブラボ・オリス植物園を管理しています。メキシコの自然保護区行政機関CONANPは2024年十一月の報告で、この植物園が地域の自然に関する研究や環境教育の場になっていることを紹介しました。共同体は植物園のために100ヘクタールを確保し、地域の自然を守る意識を育てる活動を行ってきました。本種の確認地域で行われている、地域の自然を対象とする取り組みです。