浅い水で、へら形のくちばしを左右に振って餌を探す鳥です。
体は白く、顔の皮膚とくちばしは黒色です。繁殖期には胸元や頭の飾り羽に黄色みが出ます。
クロツラヘラサギのくちばしは、先端が幅広く、上下に薄く平たい形です。SwennenとYuが骨格を調べると、先端近くの骨には小さなくぼみが密集していました。くぼみの位置は、触覚器官が入る場所と考えられているシギ類のくちばしによく似ていました。そこから研究者は、クロツラヘラサギもくちばしで触れて餌を探すと考えました。左右に動かすくちばしは、水中の手がかりを拾う感覚器の役割も担うのかもしれません。
論文は、長い脚の骨も左右に薄い形だと記し、水の中を歩くときの抵抗や、近くの獲物を驚かせる動きを小さくする可能性を示しています。幅広く平たいくちばしと横に薄い脚には、水中を横に払って餌を探し、柔らかな泥底を歩く暮らしに関わる特徴が表れています。
IUCNレッドリスト · 危急(Vulnerable, VU) · 世界全体(種レベル)
IUCNレッドリストの世界評価では、クロツラヘラサギは危急(VU)です。2025年6月18日の評価で、成熟個体は3,000〜5,100羽と推定され、成熟個体の減少が続くとされました。繁殖個体群は一つのまとまりで、黄海沿岸の11か所で繁殖すると記されています。2024年1月の国際同時調査では世界で6,988羽を数え、台湾では4,135羽(59.2%)を記録しました。これは越冬期の全個体の数で、成熟個体数の推定とは別の値です。評価には回復計画、継続的な監視、生息域全体の保全地設定も記されています。