干潟などに渡ってきて、ときに大きな群れになるシギです。
くちばしは少し下に曲がり、夏の羽では腹に黒い部分が現れます。
ポルトガルのテージョ川河口では、ハマシギの採食は季節とともに「泥の中を探す」から「表面を見つける」へ比重が変わっていました。研究者は2009年と2010年に、冬(1〜2月)と春(4月中旬〜5月)の干潮時に採食する鳥をビデオ撮影し、ふんの内容や干潟の餌生物も調べました。冬に越冬していた鳥は、くちばしを泥に差し入れて小さな二枚貝を探すことが多く、春に北へ渡る途中の鳥は、泥の表面に出たゴカイ類や貝の水管、エビを目で探して食べました。
春には表面で見つかるゴカイ類や水管の量も増え、研究者が試算したエネルギー摂取速度は、春の渡り鳥で冬鳥より65%高い値でした。同じ干潟でも、底生生物が泥の中にいるか表面に出ているかで、くちばしの使い方と食事の内容が変わります。ただし比べたのは冬に滞在する鳥と春の渡り途中の鳥で、同じ個体を追った研究ではありません。群れの出身地や個体差も結果に関わりえます。この結果はテージョ川河口の干潟で記録された採食と推定値です。
IUCNレッドリスト · 準絶滅危惧(Near Threatened, NT) · 世界全体(種レベル)
IUCNの2024年世界評価では、ハマシギは準絶滅危惧(NT)、個体数傾向は減少と判定されました。過去3世代の減少率は20〜29%と推定されていますが、地域ごとの記録には幅があります。成熟個体数は世界で300万〜700万羽と見積もられています。評価は、黄海・東シナ海を通る渡りでは干潟の消失や劣化が重要な脅威となりうると述べます。一方、地域によって増減が異なり、減少の原因も十分に特定されていません。評価日は2024年3月14日です。