トンキンシシバナザルは、成獣の上向きの鼻と青みがかった顔の肌が目立つサルです。北ベトナムの石灰岩の森に知られ、葉や未熟な果実を食べます。
成獣はオスとメスとも鼻先が上向きです。背中や脚の外側は黒く、胸や脚の内側には白っぽい毛があり、鼻と目のまわりの肌は青みがかっています。毛色には個体差や地域差があります。
ベトナム北東部のハザン省には、トンキンシシバナザルが残る小さな森林が二つあります。ハウカとクアンバの森は同じ省にありますが、保護の状況は異なります。クアンバでは2020年6月22日以降、種を直接確認した記録が途絶えていました。調査前には地域住民から直接・間接の情報が集められ、見つからない期間が続く森での手がかりが探されました。
2024年4月、この森で生息状況を調べるため、2km四方の格子を使った踏査が行われました。農地や人家の影響が強い区画を除き、生物学者や地域の保全チームが森を歩いて手がかりを探しました。調査には32人が参加し、全行程は731kmに及びました。地形や林の状態を確認しながら区画を横断するため、現地の保全チームも踏査に加わりました。現地調査の前には住民から情報が集められました。
絶滅のおそれの評価は、まだ掲載していません。
トンキンシシバナザルが残るのは、ハザン省のハウカとクアンバという二つの小さな森林です。森林伐採、森の中でのカルダモン栽培、集中的な狩猟が生息地を脅かしてきました。クアンバでは2020年6月22日以降に直接の目撃がなく、2024年4月17~21日の調査でも32人が731kmを踏査して目立った痕跡が見つかりませんでした。踏査は2km四方の格子で行われ、農地や人家の影響が大きい区画は対象から外されました。地域チームは両方の森林で10年以上、森林保護と違法な野生動物取引の抑制に取り組んでいます。著者らはクアンバの保護区指定、森林の区分管理、生息地の復元、監視と管理計画の実施を求め、ハウカ森林の拡張も提案しています。