灰色のまだら模様を持つ、北太平洋のクジラです。背びれの代わりに低いこぶがあります。
背中のこぶから尾へ向かって、小さな隆起が並んでいます。
オレゴン沿岸で夏を過ごすコククジラには、頭を海底へ向け、尾を上にするような姿勢で餌を食べるものがいます。その途中で水中へ空気を吐き、海面に丸く広がる泡を作ることがあります。泡が消えた後も、クジラはそのまま食事を続けます。
二〇一六~二〇二二年、米国オレゴン州の二つの沿岸域で撮ったドローン映像を使い、七十五頭の六百四十五回の採食行動が調べられました。泡を吐く行動は八十七回で、頭を下にした姿勢では、体が長く、体つきのよい個体ほど泡を吐きやすい傾向がありました。
頭を下にした採食では、泡を吐いた場合の行動時間が、モデル上で約二十秒長くなりました。著者らは、空気を出すことで浮き上がる力を調節し、浅い海で姿勢を保つ負担を軽くしている可能性を考えています。水中で吐く泡は、餌を食べる姿勢を支える手がかりとして注目されています。
絶滅のおそれの評価は、まだ掲載していません。
オレゴン州の保全資料は、漁具への絡まり、船との衝突、船の接近による採食の妨げを沿岸のコククジラの課題に挙げています。採食場所で船をゆっくり進めることや、近づきすぎないことを推奨しています。絡まりが起きる場所や原因を把握するため、漁具の標識を適切に付けることも対策として示しています。