ツアモツヨシキリはツアモツ諸島の島々にすむヨシキリ類です。島ごとに羽色や体つきに幅があり、小さな昆虫を食べます。
低い環礁の集団でも羽色や体形に島ごとの差があります。アナア島では灰色系の個体のほか、褐色・赤褐色や白い羽をもつ個体も記録されています。
マカテア島のツアモツヨシキリは、島々を比べた調査で大きな体と長いくちばしが際立ちました。2004年12月から2008年2月までに各島で集めた生体の測定値では、マカテア島のオス20羽のくちばしは平均29.7ミリ。一方、アナア島のオス18羽は23.2ミリ、ニアウ島のオス20羽は23.0ミリでした。ここでの長さは、くちばしの先から頭骨までを測ったものです。同じ種の暮らす島々にも、体の大きさの異なる集団が見つかっています。
2011年に発表されたこの研究では、生きたオス163羽と博物館のオスの標本180点を別々に調べました。翼、くちばし、足などをまとめて比べると、生体でも標本でも、マカテア島の鳥はほかの集団から離れたまとまりになりました。アナア島とニアウ島の鳥はともに小さく、今回の生体のくちばしの長さには、両島の間で統計的にはっきりした差が出ませんでした。大きく違う島と、測定値が重なる島。その両方が、同じ諸島の小鳥の中に見つかりました。
絶滅のおそれの評価は、まだ掲載していません。
ポリネシアの鳥類保全団体SOP Manuは、人による改変が進んだ小島などでツアモツヨシキリが少なくなり、すでに姿を消した島もあると報告しています。保全策として挙げているのは、ココヤシ園で下草を焼く管理をやめることです。鳥がすむ草木と、餌となる昆虫を残すための提案です。