英国の森林やその縁で見られる小型のシカです。夏は赤褐色、冬は灰色がかり、白い尻が目立ちます。
英国の資料では、夏毛は赤褐色、冬毛は灰色で、白い尻が目立つとされています。オスには短い角があります。
東アルプスの一地域で、ノロジカとアカシカの記録を5年間、カメラで比べた研究があります。2019〜2023年に約1万ヘクタールへ50台を置き、ノロジカは2,060件、アカシカは9,030件撮影されました。記録数は実際の個体数そのものではありませんが、同じ場所をどのように使うかを比べる手がかりになります。
解析では、ノロジカは森林の多い場所や傾斜の緩い場所で記録されやすく、アカシカの多さがノロジカの多さを左右するという有意な関係は見られませんでした。二種が同じ森にいるからといって、競争の影響がすぐに確認できるとは限らず、地形や植生など複数の条件を見る必要があります。繰り返し調査することで、土地利用が変わったときの反応も比較できます。
絶滅のおそれの評価は、まだ掲載していません。
東アルプスの調査では、ノロジカの記録は森林や緩やかな斜面と関係し、アカシカの多さによる有意な個体数効果は示されませんでした。単一地域の結果を広域へ一般化せず、森林利用や他種との関係を継続観測することが保全計画の基礎になります。