ヨコフウズラはメキシコ中南部に分布する小型のウズラです。成鳥は頭に短い冠羽があり、下面には黒い横帯が並びます。
成鳥は小さな黒っぽい冠羽をもち、頭・首・胸の上部はシナモン色です。白っぽい喉と下面には黒い横帯が多く、灰褐色の背や翼には淡褐色と黒の帯があります。オスとメスは似ていますが、メスの冠羽は短めです。
ヨコフウズラは、メキシコ西部の乾いた季節のある森や、畑と草地が交じる場所で暮らします。ハリスコ州のアウトラン付近では、人家や放牧地のある景色の中にもすんでいます。土地のあちこちに残る茂みや草のある場所が、この小さな鳥の暮らしの舞台です。
二〇〇五年八月二十日、鳥類研究者マクレガー=フォースは、アウトラン近くの道で七羽を観察しました。場所は標高九百三十五メートル。双眼鏡で、立った暗い冠羽と、白い腹に入る黒いしまを確かめています。その場所は、一九九五年の図鑑が示していた分布の線の外側でした。
研究者が文献や標本の資料をたどると、周辺には一九四九年にさかのぼる記録もありました。二〇〇六年の論文は、新しい観察と古い資料を重ね、分布図をより細かく描き直す手がかりを示しました。目の前の七羽と、長く保管された標本。その両方が、小さな鳥のすんでいる土地を知ることにつながったのです。
絶滅のおそれの評価は、まだ掲載していません。
シエラ・デ・ウアウトラ地域のピツォトランで、二〇一八年九月〜二〇一九年三月に行われた聞き取りや現地観察では、ヨコフウズラは食用や飼育の対象となる動物に含まれていました。捕獲の影響を把握することに加え、地域の人たちの暮らしや利用のあり方を踏まえた保全が課題です。すんでいる場所を正確に知り、乾季に葉を落とす森や草のある環境を保つことも大切です。