北極圏とその周辺のツンドラにすむ、白いフクロウです。冬には南へ移るものもいます。
羽の模様には性差があり、メスには黒い斑点が目立ちます。オスはより白い姿になります。
シロフクロウには、冬を陸から離れた海の氷の上で過ごすものがいます。カナダの北極圏で子育てしたメスを追った記録では、ハドソン海峡やデービス海峡、ハドソン湾が冬の居場所になっていました。陸のネズミを食べる白い鳥が、冬には海と深くつながる暮らしをしています。
2007年7月、バイロト島で子育て中のメス12羽に発信器が付けられました。その後の冬には9羽、次の冬にはそのうち8羽の移動が追跡されています。海氷上で過ごした期間は、長い例で計101日と推定されました。記録された海上の居場所は、岸から遠い例では210キロに達しています。
鳥の位置と衛星で撮られた氷の画像を重ねると、シロフクロウは、氷が開いて水面が見える場所の近くに多くいました。こうした開いた水面には海鳥が集まります。海鳥を獲物にできる場所を使っている可能性があり、ツンドラの夏とは違う冬の食べ物の手がかりになっています。
絶滅のおそれの評価は、まだ掲載していません。
カナダの2025年の評価報告は、シロフクロウを脅かす要因として、車や飛行機との衝突、感電、ネズミを駆除する薬による中毒などを挙げています。空港の開けた環境はツンドラに似ており、この鳥を引き寄せます。カナダで推奨される空港の対策には、生きたまま捕まえて別の場所へ移すことや、鳥が集まりにくい環境にすることがあります。冬に利用する場所で人の活動との衝突を減らすことが、保全の課題です。