オスの頭は後方が高く、円すい形に近い形です。
記載されたオスとメスでは、頭から胸をおおう部分が暗い赤茶色で、脚には濃い色の輪模様があります。腹部は灰色がかった茶色とベージュのまだら模様です。
Austrarchaea dianneaeは、腹部の背中側に三対の小さなこぶを持つクモです。オスのあごの前面には、短い毛がブラシのようにまとまった部分があります。体の色が似た近縁種と比べるときには、こうした細かな部分も調べられます。
二〇一〇年四月、オーストラリアのラミントン国立公園、ビナ・バラ付近で、研究者らは二種類の近縁なクモを見つけました。本種の複数の個体に交じって、Austrarchaea nodosaの幼体が一個体いたのです。二〇一一年の論文は、同じ地域には一種類だけがいると長く考えられていた場所での、この発見を取り上げています。
種類の確認には、おとなの形の比較に加え、幼体のDNAも使われました。脚の組織から遺伝情報を取り出し、ミトコンドリアの二つの遺伝子を含む領域を調べています。おとなになる前のクモも、遺伝情報によって種類を照らし合わせる材料になりました。一つの森で見つかった小さなクモたちを丁寧に分けたことで、本種とnodosaが同じ場所で暮らしていることが明らかになったのです。
絶滅のおそれの評価は、まだ掲載していません。
二〇一一年の著者らは、本種の分布は狭いもののタンボリーン国立公園では多く見られ、ラミントン国立公園にも保護された生息地があると報告しました。当時は保全上の懸念がある種とは扱っていません。採集地の森林を保ち、現在の生息状況を調べることが今後の確認につながります。