南半球の深く冷たい温帯の海に広く分布し、目立つくちばしと小さな胸びれをもつクジラです。
胴は魚雷のような形で、目立つくちばしがあります。おとなのオスには下あごに1対の牙のような歯が現れ、小さな胸びれは体側のくぼみに収まります。
ミナミオウギハクジラは南半球の深い海に暮らし、野外で姿を見る機会が少ないクジラです。研究者は南アフリカ2頭、西オーストラリア5頭、南オーストラリア4頭、ニュージーランド11頭の計22頭から試料を調べました。採取地点は約13,000キロメートルに広がっていました。試料は座礁個体から集められ、全ミトコンドリアゲノムと核ゲノムの一部が解析されました。22頭のうち16頭は以前に調べられ、南アフリカと南オーストラリアの個体が新たに加わりました。
遺伝子を比べた結果、調査地域の間に明確な地理的まとまりは見つかりませんでした。母系のミトコンドリアDNAと核ゲノムのどちらにも同じ傾向がありました。ミトコンドリアの遺伝的多様性は、ほかのハクジラ類と比べて高い値でした。
絶滅のおそれの評価は、まだ掲載していません。
南半球の四地域から集めた22頭の試料では、ミトコンドリアDNAと核ゲノムのどちらにも、明確な地域差が見つかりませんでした。