ベトナム北中部ハティン省のフオンソンで記録された小型のトガリネズミです。毛は淡い茶色で、腹側は灰色がかった黄褐色、尾は上が濃く下が淡い色です。
背中の毛は淡い茶色で、毛の根元は淡い灰色です。腹側は灰色がかった黄褐色で、尾は上側が濃い茶色、下側が淡い茶色です。尾の根元側には長い毛があります。
Crocidura annamitensisは、下あごのいちばん奥にある歯の後ろ側が小さくなっています。そこには一つの突起と、わずかな盛り上がりが残ります。前の方にある下あごの最初の門歯には、低い突起が二つあります。小さな口の中にも、この動物を特徴づける形がそろっています。
本種の基準となったのは、一九九八年五月十二日にベトナムで得られたおとなです。保存した体から頭骨を取り出し、カツオブシムシの仲間を使って骨に付いた組織を取り除きました。二〇〇九年の新種の記載では、この標本に加え、同じ地域の二点の標本も調べられています。
研究者は、見た目が似た仲間と頭骨や歯を比べました。本種では、Crocidura guyよりも最後の奥歯の後ろ側が小さくなっていました。毛色や体の大きさに加え、こうした歯の形の違いも、別の種を見いだす手がかりになりました。
絶滅のおそれの評価は、まだ掲載していません。
二〇二四年に発表されたベトナムの哺乳類の分析では、本種は分布の狭い動物で、保護区によるカバーが限られる種として挙げられました。研究は分布記録から推定した範囲と、生息に適した環境、保護区の位置を重ね合わせています。生息場所をさらに確かめ、すみかの保護につなげることが保全上の課題です。