マダガスカル北東部の熱帯雨林にすむキツネザルです。木から木へ跳び移り、葉や果実などを食べます。
尾はごく短く、耳には目立つ毛があります。毛色の模様には個体や地域による違いがあり、黒や白などが混じります。
マダガスカル東部の4つの森林地域で、21群のインドリを2004年から2014年まで計30カ月観察した研究では、496回の歌が記録されました。個体を見分けながら、録音と映像で声の重なりを確かめています。繁殖ペアに子どもなどが加わり、若い個体も声を重ねます。群れの歌の7割以上は2頭の声が重なるデュエットでした。
研究者が475回の歌から2〜4音の短い下降フレーズを調べると、音と音の間隔は後半ほど短くなり、メスの間隔はオスより一貫して短くなっていました。幼い個体のリズムはおとなと大きく変わりませんでした。歌の重なりはペアの結びつきや縄張りの知らせに関わる可能性が示されています。さらに、歌の重なりを詳しく調べた解析は45頭の223回分を対象にしています。
IUCNレッドリスト · 深刻な危機(CR) · 世界全体
IUCNの2020年版世界評価では、インドリは深刻な危機(CR)に分類され、個体数の傾向は減少とされています。評価は、森林の面積・広がり・質の低下と、持続しない狩猟による影響が続くと見込み、気候変動や野生動物取引にも触れています。