ヒメクロアジサシは、すすけた黒い体に白い帽子のような頭が目立つ海鳥です。島に集まって繁殖し、つがいは互いに頭を上下させて求愛します。
成鳥はすすけた黒色で、白い頭頂部が首の灰色へつながります。オスとメスは見た目がよく似ており、幼鳥は上翼に灰色の羽が混じります。
ヒメクロアジサシは、海で餌を探し、島で繁殖する海鳥です。オーストラリアのヘロン島で2019〜2022年に追跡された繁殖個体は、餌が少なかった2022年に平均607キロほどの採餌旅行をしました。ほかの3年の平均は約72キロでした。GPSは10分ごとに位置を記録し、採餌中の移動を追いました。
2022年、追跡個体は遠くにある森林島ブシー島を夜の休息場所として使いました。同じ年は、ひなの死亡率が高く、体の状態も悪化しました。巣のある島、餌を得る海域、夜に休む島は、鳥の移動によって結び付いています。採餌旅行の距離はGPS位置から測り、ひなの状態や死亡率も同じ年に記録しました。ひなの死亡率と体の状態も年ごとに比べられました。
絶滅のおそれの評価は、まだ掲載していません。
ヘロン島では、餌が少なかった2022年に採餌距離が伸び、遠方の森林島を夜の休息場所として使いました。同年はひなの死亡率が高く、体の状態も悪化しました。繁殖地、採餌海域、休息地のつながりを把握することが海鳥の生息環境を守る手掛かりです。