マダラフルマカモメは、黒白のまだら模様を持つ南大洋の海鳥です。南極付近で繁殖し、季節によって採餌海域を移します。
頭部には濃色の部分があり、背と翼は白黒のまだら模様です。翼上面の白黒の割合はニュージーランドの亜種間で異なります。
南極のサウス・シェトランド諸島にあるキングジョージ島では、マダラフルマカモメがフィルデス半島やアードリー島で繁殖します。フィルデス半島では繁殖地37か所が確認され、繁殖つがい数が36年間記録されました。海岸の岩棚や崖に巣を作るため、繁殖数の正確な記録は難しく、長期の地域データは限られています。1985年から2006年までは年ごとの変動があっても明瞭な増減はありませんでした。
2008年以降は減少が続き、つがい数は2008年から2020年に年平均10.6%減りました。2020年には調査地で1組だけとなり、1986年に記録された338組から大きく減りました。2020年の1組は、1986年の記録数の約0.3%に相当します。海鳥の数は海洋環境の長期変化を知る手がかりとして調べられています。
絶滅のおそれの評価は、まだ掲載していません。
一部の小さな繁殖地では人の影響が確認されましたが、それだけでは全域の減少を説明できないと著者らは述べています。餌の利用可能性が下がったことを、個体数減少のより有力な要因と考えました。