セレベスヒゲイノシシは、スラウェシ島にすむ野生のブタです。黒っぽい毛に黄白色の毛が混ざり、根や果実などを食べる雑食性です。
毛は黒色が多く、黄白色の毛が混ざります。背中には暗い線が走り、鼻先を黄色い帯が囲みます。子の体には横縞があり、成長とともに薄れる傾向があります。
スラウェシ島では、野生のセレベスヒゲイノシシと人々の関わりが長く続いてきました。洞窟壁画には、著者が同種と識別した個体が少なくとも四万五千五百年前に描かれた例があり、三万二千年前まで遡る絵も報告されています。セレベスヒゲイノシシは現在もスラウェシ島に生息する固有種です。最古の図には三頭が描かれ、顔の特徴から同種と識別されました。
論文は、考古資料から、農耕が始まる前の採集狩猟民が幼い個体を人に慣れた仲間として飼っていた可能性を論じています。
著者は、人と野生動物の近い関係が農耕より前にスラウェシ島で始まった可能性を述べています。イノシシの骨と遺跡の年代は、島で人と動物が関わった時期を考える資料です。
絶滅のおそれの評価は、まだ掲載していません。
東南アジア十一か国から集めた専門家調査は、二〇一八~二〇二四年のアフリカ豚熱と野生のブタの情報を整理し、二〇二四年九月にはセレベスヒゲイノシシの分布域での新たな報告を記録しました。