ヨーロッパやアジア北部の森林で暮らす、毛の豊かな尾を持つリスです。
背中や頭の毛は赤茶色から黒っぽい色まで変化します。冬は耳の先の毛が長くなり、体の毛も厚くなります。
北海道の野幌森林公園で、研究者は200 m四方の区画401か所を調べ、個体、球状の巣、食痕、足跡を記録しました。夏に利用されたのは45区画(11.2%)です。利用割合は森林の種類で異なり、常緑針葉樹林では28.2%、混交林では5.2%、落葉広葉樹林では3.9%の区画に利用痕跡がありました。研究者は、針葉樹林が食べ物と樹上の巣を作る場所を提供すると考えています。
冬の餌場を扱った別の調査では、2017年3〜4月にポーランド南西部の成熟したヨーロッパトウヒ林で、30 m四方の区画60か所を調べました。球果をかじった跡の数には、樹冠の閉じ具合、林縁までの距離、見積もった球果量が関係し、モデルはその数のばらつきの52%を説明しました。二つの調査は、餌だけでなく樹種や林の構造も、リスが餌場として利用する場所を左右することを示しています。
IUCN Red List of Threatened Species · 低懸念(Least Concern, LC) · 世界全体
2023年のIUCN世界評価は、ヨーロッパアカリスを低懸念(LC)としました。広い分布、大きな個体数、多くの保護区に生息することを評価理由に挙げています。一方、イギリスとイタリアでは、生息地の減少や他種との競争に続く大きな個体数減少が記録されています。世界全体の個体数傾向は不明で、評価は個体数と脅威の監視を勧めています。ポーランドの冬季調査では、球果量・樹冠・林縁からの距離が採食跡の数に関係しました。種子を実らせる木と林の構造を記録すれば、地域で餌場となりうる林分の確認に役立ちます。