森林にすみ、毛色や模様に幅がある中型のネコです。
毛色は黄褐色や赤褐色のほか、濃い茶色・灰色・黒色なども報告されています。斑点模様の型は、中国の四川・チベットとブータンで記録されています。
チベットのヤルンツァンポ大峡谷自然保護区では、2013〜2021年に283地点でカメラ調査が行われ、アジアゴールデンキャットの写真が620枚得られました。毛色や模様を見分けられた344枚から、よく見られる茶色系の型に加えて、赤茶色、灰色、黒い型など10種類が記録されました。識別できた写真のうち茶色系は123枚で最も多く、シナモン色は76枚、赤褐色の長毛は57枚でした。
撮影地点は標高582〜3,479メートルに広がり、猫の記録は調査した12地域で確認されました。保護区の大きな標高差と異なる植生のなかで、同じ種の毛色が多様に見られました。短い尾の個体も二つの毛色の型で写り、長期のカメラ記録が個体の姿の幅を明らかにしました。
絶滅のおそれの評価は、まだ掲載していません。
著者らは、チベットのヤルンツァンポ大峡谷自然保護区で得た記録を、保護区におけるアジアゴールデンキャットの調査と保全管理に向けた基礎資料と位置づけています。