白い斑点のある体で、夜に虫などを探す有袋類です。
毛色には黒や茶色などの違いがあり、体には白い斑点があります。鼻先はとがり、鼻と耳はピンク色です。
フクロネコを野生へ戻す試みでは、放した後の記録を次の試みに生かす管理が行われました。オーストラリア首都特別地域のマリガンズ・フラット自然保護区で、2016〜2018年に3回の移送試験が行われ、放した個体は42日間追跡されました。生存率は第1回28.6%(14頭)、第2回76.9%(13頭)、第3回87.5%(8頭)でした。
研究チームは各回の結果を見て方法を調整し、第2・3回ではメスだけを放すなどの変更を加えました。巣穴を移る頻度が低い個体ほど生存しやすい傾向も記録されました。また、ほかの個体と巣穴を共有した翌日は、巣穴を移る割合が低くなっていました。観察から得た記録を次の放し方へつなげ、試行ごとに学びを重ねた野生復帰の実例です。
オーストラリア環境保護・生物多様性保全法(EPBC法) · 絶滅危惧(Endangered) · オーストラリア(国の法令上の指定)
フクロネコは、オーストラリアのEPBC法で「絶滅危惧(Endangered)」に指定されています。豪州政府の資料では、野生の分布はタスマニアにあり、ニューサウスウェールズ州へ移送された個体群や、首都特別地域・ビクトリア州の保護区でも管理されています。2020年の野外復帰研究では、42日間の生存結果を次の試行に生かした例が示されましたが、試験規模は小さく、複数の方法を同時に変えたため、種全体が回復傾向にあることを示す数字ではありません。政府資料はタスマニアでの生息環境の回復や外来ネコ対策も紹介しています。ここでの法的区分はオーストラリア国内の指定で、IUCN世界評価とは別です。