ヨーロッパからアジアにかけて暮らす、がっしりした体のイノシシです。水場や身を隠せる植物のある環境を利用します。
成獣は硬く粗い毛に覆われます。子どもの背には淡い縦じまがあり、成長につれて消えていきます。
オーストリアの森と草地がある屋外区画で、おとなのメスのイノシシ13頭の体温と心拍を調べました。2016年12月から2019年1月まで、体内と首・胸の皮膚の下に置いた記録計が、12分ごとに温度を記録しました。
気温が下がると、腹の中の温度は約38℃前後に保たれ、首や胸の皮膚の下は冷えていきました。研究者は、体の中心を暖かく保ち、外側を冷やす温度差が、体の熱を逃がしにくくすると考えています。
心拍数から推定した、体温調節の負担が少ない温度帯は、夏が約6~24℃、冬が約0~7℃でした。調査区画は約55ヘクタールで、トウモロコシが一日一回与えられていました。記録された外気温は冬の最低約−15.5℃、夏の最高34℃でした。
IUCNレッドリスト · 低懸念(LC) · 世界
世界全体でのイノシシの区分は、IUCNレッドリストの「低懸念(LC)」です。評価日は2018年5月8日で、2019年に公表されました。個体数の傾向は「不明」です。IUCNのイノシシ専門家グループは、地域によって生息地の破壊、狩猟、野生化した家畜豚との交雑を脅威として挙げています。