ミシュミ系統は、東ヒマラヤなどの山地にすむ、草や木の葉を食べるウシの仲間です。
ミシュミ系統の幼い個体には、やがて角が生える頭の部分に白い帯が見られます。
陝西省の仏坪国家自然保護区で、成獣のターキン10頭にGPS首輪を付け、2014年7月から翌年6月まで追跡した研究があります。位置記録から見ると、活動は朝夕に二つのピークを示し、とくに日没ごろの動きが強くなりました。季節では冬の移動速度が最も低く、日々の活動が一年を通じて一定ではないことが示されました。
オスとメスでは季節や昼夜の速度差が記録され、春の日中はメス、夜はオスの値が高く、夏はオスが上回りました。移動速度は周囲の気温や、衛星画像から植生の青さを数値にしたNDVIと関係していました。これは、10頭を一つの保護区で一年間追った結果です。季節ごとの採食環境を守り、長期追跡で同じ傾向が続くか確かめるための地域資料になります。
絶滅のおそれの評価は、まだ掲載していません。
仏坪国家自然保護区の成獣10頭を一年追跡した記録は、冬に移動速度が下がり、気温や植生の緑の指標との関連があることを示しました。保護区の森林や草地を季節を通じて調べ、より長期間・複数地点の追跡と比べるための基礎資料です。10頭の観察から個体数の増減や種全体の正式な保全区分・評価日は判断できません。