ゴマシオキノボリカンガルーは、木登りに向く力強い前脚と曲がった爪を持つ有袋類です。野生では葉、果実、やわらかな樹皮を食べ、記録の多くは原生林から得られています。
前半身がしっかりし、小さな頭と平たい鼻先を持ちます。力強い腕と長く曲がった爪は、木に登り、枝から枝へ移るのに役立ちます。
2026年の論文は、地質・化石・遺伝・形態の研究をまとめ、ニューギニアが中新世中期から鮮新世に四つの陸塊から成っていたと整理しました。オーストラリアから来た有袋類が最初に渡った先はフォーゲルコップ陸塊とされ、ゴマシオキノボリカンガルーの祖先もこの経路でニューギニアへ達した可能性が高いと論じています。
この種は、同論文が挙げるニューギニア固有の有袋類の一つです。著者らは陸塊ごとの地史を化石や形態、遺伝的な系統と照らし、動物が島へ入った経路を比較しました。フォーゲルコップ経由の仮説は、現在の種分布と地質史を結び付けて有袋類の移動を考える手がかりです。フォーゲルコップはニューギニア島の西端に位置する陸塊です。
絶滅のおそれの評価は、まだ掲載していません。
2024年の狩猟研究では、鳥頭半島沿岸の村で狩られた動物の一覧に本種が載り、食用と装飾材への利用が記録されました。別に60人の猟師へ聞き取りをした六つの先住民集団では、対象種・道具・狩猟地・時期のうち少なくとも一つに慣習的な制限がありました。著者らは、地域の慣習と法制度を組み合わせた共同管理を提案しています。