ヨーロッパバイソンは、中・東ヨーロッパの森林地域に暮らす大型のウシの仲間です。
毛は暗い茶色で、オスにもメスにも角があります。オスはメスより大きくなります。
ヨーロッパバイソンは、トウヒの森の中でも場所を選んで歩きます。ポーランドのビャウォヴィエジャの森では、繰り返し訪れる場所と、ほとんど訪れない場所があり、足元に生える植物の豊かさにも違いがありました。
二〇二〇年一二月に公表された研究は、オス三頭とメス三頭の二〇一二〜二〇一五年の位置記録を使いました。冬の給餌の影響を避け、四月から一〇月の記録でトウヒ林の利用を比べています。その後、二〇一七年五月と六月に、よく訪れた林と、あまり訪れなかった林の計八〇区画で植物を調べました。一〇メートル四方の区画にある植物は、よく訪れた側で平均三〇種、あまり訪れなかった側で平均二六種でした。
よく訪れた側では、地面を覆う植物も多く、とくにイネ科などを除く草本の種類が豊かでした。一方、頭上を覆う木の枝葉の割合には、二つの場所で明確な差がありませんでした。バイソンがよく訪れたのは、木々の下にさまざまな草が広がる森の一角でした。
絶滅のおそれの評価は、まだ掲載していません。
IUCNは二〇二〇年一二月一〇日、長期の保全管理によって、野生のヨーロッパバイソンが二〇〇三年の約一八〇〇頭から二〇一九年には六二〇〇頭以上になったと報告しました。飼育下に残った個体をもとに、一九五〇年代から野外への再導入が進められています。一方、群れ同士の孤立や、人との衝突が課題です。同発表では、草を食べられる開けた場所を含む保護区を設け、冬の給餌への依存と農地への進出による衝突を減らす必要が示されました。