インドのヒマラヤ山地に暮らす、バラールとも呼ばれる動物です。
オスの角は外へ広がったあと、後ろ・下へ曲がります。毛色には性別・季節・地域の違いがあり、成獣のオスは冬に青みが強く、メスや若い個体は夏に赤茶色が目立ちます。
ネパールのアンナプルナ保護区にあるマナンでは、2019年の春に60本、秋に61本の調査ルートを設け、バーラルの数と生息地を調べました。ルートの総延長は春が127.9キロ、秋が134.7キロでした。動物の記録を山の斜面や植生の地図と重ね、季節ごとの利用場所を比べています。論文はこの地域の過去の推定とも比べ、マナンの個体群規模が約30年にわたり大きく保たれてきたと報告しています。
バーラルが主に使っていたのは、標高4,200〜4,700メートルに広がる草地と低木地でした。推定された最小密度は春に1平方キロあたり6.0〜7.7頭、秋に6.9〜7.8頭です。山の高い場所にある草地・低木地を歩く姿から、季節ごとに調査する意味が伝わってきます。
絶滅のおそれの評価は、まだ掲載していません。
ネパールのアンナプルナ保護区・マナンでは、バーラルは標高4,200〜4,700メートルの草地や低木地を主に利用しました。2019年の調査では春と秋に密度が推定され、地域の草地・低木地の状態を継続して把握することが保全に役立ちます。