日本では暖かい季節に渡来し、砂浜や河原で子育てをする小型のアジサシです。
日本の成鳥の夏の羽では、頭の上が黒く額は白色です。黄色いくちばしの先に小さな黒い部分があります。
同じコアジサシでも、繁殖する浜の草の量は地域で異なります。1992年、南関東の海岸や河川で行われた調査は、18か所の繁殖地を調べ、植生の被覆が5%以下の砂地にコロニーができることを報告しました。巣の近くには、親鳥が場所を見分ける目印になりそうな石などもよく見つかりました。
一方、イングランド東部のノーフォークとサフォークでは、2003年に1km区間の海岸68か所を調査し、19区間でコロニーを確認。植生なしの浜でコロニーが見つかる確率はモデル推定で23%、植生が20%の浜では70%でした。人の利用が多い区間ほど確率が低く、1kmあたりの平均が25人を超えた浜では、モデル上の確率が0%でした。南関東とイングランド東部で異なる植生条件が記録され、コアジサシの繁殖環境は、各地域の浜と人の利用状況に応じて姿を変えます。
IUCNレッドリスト · 低懸念(Least Concern, LC) · 世界全体(種レベル)
コアジサシは、IUCNレッドリストの2018年世界評価で低懸念(LC)とされています。BirdLife Internationalの評価履歴は、分布域と個体数が非常に大きく、全体の個体数は減少傾向でも絶滅危惧の基準に達するほど速く減っていないと説明しています。同じ評価では、地域によって個体数の傾向が不明または増加とされています。南関東の現地調査は営巣できる海岸・河川の砂地が失われつつある状況に触れ、イングランド東部では人の利用が多い浜ほど繁殖コロニーの出現確率が低い傾向でした。各地域の調査は、繁殖期の砂地を維持し、人の立入りを適切に管理することを提案しています。