オーストラリア内陸の乾いた草地などにすむカンガルーです。強い後ろ脚で跳び、長い尾で体のつり合いを取ります。
尾は太く筋肉が発達しています。毛色は性別や地域で異なり、名前に反して赤い個体ばかりではありません。
アカカンガルーは、ゆっくり移動するとき、前足と尾を地面につき、後足をそろえて前へ運びます。その後、後足で体を支えながら、前足と尾を先へ動かします。尾も地面を押して、体を前へ進めています。
この動きは、尾を加えた「五本足」の歩き方として調べられました。二〇一四年の研究では、おとなのメス四頭と若いオス一頭に、地面を押す力を測る床の上を歩いてもらいました。研究者は横から映像を撮り、前足、後足、尾が地面につく時刻と、それぞれが出す前後方向や上下方向の力を照らし合わせました。
五頭から得られた二二回の歩行を分析すると、尾は体を前へ進める力を大きく担っていました。尾が体を持ち上げ、前へ加速させる仕事も確かめられています。特に後足が地面を離れている間は、尾が体重を支える役割も大きくなりました。跳んでいる姿で目立つ後足に加えて、草を食べながらゆっくり進む場面では、筋肉の発達した尾が体を運ぶ力を出しているのです。
絶滅のおそれの評価は、まだ掲載していません。
オーストラリアのニューサウスウェールズ州では、アカカンガルーを含む商業捕獲の対象種について、個体数を調べ、地域ごとの捕獲枠を定めています。二〇二五年一二月に公表された二〇二六年向け報告は、航空調査などによる個体数の推定を、翌年の枠の設定に使っています。州西部の平原の九つの管理区域では毎年、台地の各地域では三年ごとに航空調査を行う仕組みです。野生個体群の状態を調べながら利用を管理する、州内の取り組みです。