北太平洋の温帯の海で、群れを作って暮らすイルカです。
背は黒く、腹は白色です。体の側面は灰色で、目から尾へ淡い筋が伸びます。
カマイルカのそばを、魚を食べるシャチが泳ぐ。ブリティッシュコロンビア州バンクーバー島北部では、両者が狩りの場で出会う理由を探る調査が行われました。2020年8月、研究者はシャチ9頭に映像・音響・動きを記録するタグを付け、ドローンでも観察しました。水中カメラは、北方定住型のシャチ4頭が4日間にわたりカマイルカと近くで行動する様子をとらえました。ドローン映像では、シャチがイルカに向き直り、イルカを追って25回潜る場面が記録されました。ドローンは、イルカが水面近くで小さなサケを追い、捕らえて食べる様子も記録しました。シャチが成魚のチヌークサーモンを捕らえた際、イルカが食べ残しを口にした例もあります。
イルカの反響定位音とシャチの狩りが重なったため、研究者は音が魚探しの手掛かりになる可能性を示しました。ただし観察は夏の限られた海域と日数に限られ、互いの利益や別の季節・地域での広がりは未確定です。餌場が重なっただけ、またはイルカが食べ残しや安全を利用している可能性もあり、継続調査が必要です。
IUCNレッドリスト · 低懸念(Least Concern, LC) · 世界全体(種レベル)
IUCNの2018年5月11日付の世界評価は、カマイルカを低懸念(LC)とし、個体群の傾向は不明としています。世界的な評価は、地域ごとの変化を一つにまとめたものではありません。評価資料は、過去の公海流し網漁で大きな混獲が起きた記録、日本沿岸の漁網による捕獲、米国西岸などでの漁具との接触を挙げています。南カリフォルニアの一調査海域では、2004〜2013年に密度の低下が報告されましたが、分布全体の個体数傾向は不明です。アラスカの北太平洋系群について、NOAAの2023年評価も、古い調査と限られた漁業監視を理由に個体数と傾向を不明としています。米国では海産哺乳類保護法で保護され、漁具による混獲や海中騒音を減らす取り組みが進められています。