北アメリカ原産のガンです。長い黒い首と頭に、頬からあごへつながる白い模様があります。
背中は褐色、胸は淡い茶色です。オスとメスの羽の模様はよく似ており、地域によって体の大きさや色の濃さが変わります。
カナダガンが屋上で巣を作り、車のゴム製ベルトを材料に使った例があります。アメリカのインディアナ州では、商業施設の屋上の砂利に、ベルトが置かれた巣が見つかりました。同じ場所は、その繁殖期に別のメスも使っています。次の巣ではベルトの位置が変わり、砂利の浅いくぼみが卵を置く場所になっていました。
2022年の論文は、2021年3〜7月、インディアナポリス周辺で見つけた屋上営巣の5例をまとめています。屋根の高さは地上2.6〜12.2メートルでした。ホテルでは落ち葉や小枝、羽が巣に入り、車庫の屋根でも落ち葉と小枝が使われていました。一方、別の商業施設には、砂利と薄いビニールシートを使い、羽が入っていない巣もありました。見回りで親鳥の足輪や卵を確かめ、かえったひなと卵の膜から巣の経過を追っています。都市のガンは、建物ごとにある素材を使いながら、高い場所で子育てを始めていたのです。
絶滅のおそれの評価は、まだ掲載していません。
インディアナ州の屋上営巣では、5例すべてで卵からひながかえりました。ホテルと一つの商業施設では、見回り中に研究者がひなを救助しています。著者らは、屋上の囲いがひなの移動を妨げる可能性を指摘し、建物の管理と鳥の巣立ちを合わせて考える必要を挙げました。親鳥が巣を守る行動は人との摩擦にもつながるため、都市での生息状況を調べる際には、巣の場所、屋上から出る経路、人が使う場所との関係が課題になります。