クロウチワキジはスマトラ島の山地林にすむキジです。資料は南部の指名亜種と北部の亜種を分けて記録しています。
オスは青黒く光沢のある羽、メスは褐色の羽をもち、オスとメスで色合いが異なります。
クロウチワキジは、スマトラ島に暮らす鳥です。島の南西部にあるブキット・バリサン・スラタン国立公園は、海の近くから山へと森林が続く場所です。この鳥の姿は、公園の北部や中央部の、標高の高い森林で記録されました。森の高さの違いは、そこで暮らす鳥の顔ぶれの違いにもつながっています。
2005年の研究では、トラを調べるために置かれた自動カメラの写真が、鳥の暮らしを知る資料になりました。1998年から2003年の記録をまとめた表には、クロウチワキジの写真が十六枚あります。時間の近い連続写真などをまとめると、二地点で十二回の記録でした。人が歩いて観察する方法では姿を捉えられなかった鳥が、カメラには写っていたのです。
撮影された場所を調べると、この鳥の記録は、標高の高い所との結びつきが強く表れていました。低地を広く使うセイランと同じ公園にいながら、山側の森林に足取りを残していたのです。
IUCNレッドリスト(BirdLife掲載) · 準絶滅危惧(NT) · 世界
BirdLifeの2023年評価は準絶滅危惧です。森林が減ったり傷んだりすることに加え、食用の狩猟や飼育のための捕獲が、数の減少につながると考えられています。評価は、違法な伐採や捕獲の抑制、市場で売られる鳥の監視を提案しています。