コサンケイはベトナム中部の森林にすむキジの仲間です。オスの頭には白い冠羽が見られます。
オスの頭には細長い白い冠羽があります。
コサンケイは、ベトナム中部の森林に由来し、海外でも繁殖が続けられてきた鳥です。二十世紀前半には、ベトナムからフランス、日本、英国へ運ばれました。それぞれの国で生まれた子孫は、飼育施設の間を移り、国を越えてつながる家系を作ってきました。
1999年の論文では、羽や血液から得た遺伝情報を使い、飼育されていた二十七羽を調べました。対象は、記録から区別された二十一の系統のうち、母方の十系統に当たります。母親から受け継ぐ遺伝情報の一部を比べると、別種との交雑が疑われた一羽を除き、同じ並びが見つかりました。
一方、昔の標本や、当時ベトナムで採られた鳥の試料には、飼育鳥と少し違う並びが残っていました。飼育鳥の数が増えた後にも、標本の持つ母方の遺伝情報の違いが、家系の歴史を伝えていました。研究者は、出発点となったメスの少なさなどが影響したと考えました。
絶滅のおそれの評価は、まだ掲載していません。
この遺伝研究は、飼育下で種を守る際に、羽色や個体数とともに、血縁や交雑の履歴を把握する必要を示しました。研究者は、母方だけでなく、両親から受け継ぐ遺伝情報も調べ、飼育個体群の多様さを確かめることを提案しています。