マレーエボシコクジャクは、オスの冠羽と翼の目玉模様が目立つキジの仲間です。マレー半島の湿った森林で暮らします。
オスは橙色の顔に長い青緑色の冠羽があり、翼や尾に金属光沢のある目玉模様が並びます。メスは冠羽や模様が目立ちにくい姿です。
マレーエボシコクジャクは、マレー半島の雨林に暮らす鳥です。オスはなわばりをもち、地面を片づけた場所から声を出すことがあります。メスはオスのいる場所を訪れ、交尾します。森の地面の小さな一角が、相手と出会う舞台になります。
マレー半島で行われ、1994年に発表された研究では、鳴くオスの場所がいくつかのまとまりをつくっていました。そのまとまりの位置は、鳴いている時期によって変わりました。著者は鳥が使う場所と使わない場所に合計百九十七の測定点を置き、周りの森のようすを比べました。
オスの集まる場所には、川から離れ、倒れる木が少ないという特徴がありました。集まった場所の中でも、求愛の舞台はさらに木が倒れにくい所にありました。著者は、地面近くの草木の有無も舞台の位置に関わると考えています。同じ雨林の中にも、オスが声を出して相手を待つ場所には細かな違いがあります。
絶滅のおそれの評価は、まだ掲載していません。
マレー半島の研究は、求愛場所の分布が川との位置関係や倒木、地面近くの草木と結びつくことを示しています。繁殖場所の保全には、森の広さとともに、鳥が声を出す場所と足元の環境を把握することが役立ちます。